[DCKS-0075] YOPPY BASS - Uma Juke



ゲットー育ちのウマ娘ことリル・ウィーク。
 彼女は日々、万引きをしては自慢の俊足で逃げて日々を過ごしていた。そう、彼女にとって走る事は競技ではなく「生きる」という事だった。

 しかし、ある日に転機は訪れる。

 いつも通り、スラム周辺で獲物を探すリル・ウィークは、高級車から降りてきた品の良さそうな女を見つけた。
 久々の上物に舌なめずりを抑えられないリル・ウィーク…その上品な女の肘にかかったポーチにめがけ走り出し、一瞬の内に強奪した。
 辺りには真珠の連なった手提げ部分が壊れ、太陽を反射しながら光の粒が散らばる。

「やった!今夜はウィードに人参だ!」

 勝ち誇ったリル・ウィークは自慢の足でどんどん女から距離を取る。そう、距離を取ったはずだった…。

「そのポーチ、大事な物なの。返してもらえるかしら?」
「!!?」

 リル・ウィークはありえない光景を目の当たりにした。さっきまで遠くにいたはずの女が、自分と並走しているのだ。

「なっ!?」

 思わず足にブレーキをかけ、立ち止まってしまうリル・ウィーク。息を切らしながらも、その女に声をかけてしまった。

「あんた、名前は…?」

 息を乱さず姿勢良く佇んだ女は、おもむろに顔を向け、答えた。

「……ポッドヘッド。ポッドヘッド・スズカよ」

 名前を聞いた瞬間、リル・ウィークの背中に電流が走った。

 そう、この出会いこそ、ウマ・メガロボクス史上最高の選手と言われる二人の宿命だったのだ。
 果てしない運命のゴングが、今鳴ろうとしている……!

【次回:尿検査で陽性?リル・ウィーク危機一髪!】

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Tracklist

 01 Uma Juke / YOPPY BASS
 02 Uma Juke(instrumental) / YOPPY BASS

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